omoi堂TOP僕のどれみを紹介します森野かれん
 
No.1 森野かれん(声 岬 風右子)

『おジャ魔女どれみ』シリーズには、数多くの魅力的な人物が登場しますが、中でもかれんちゃんは特別な存在です。もちろん・かわいい・健気・ファザコン・妹(?)と言った萌え要素も満点ですが、それらは表層的な魅力に過ぎません。萌え要素を備えた女の子なら一杯いますしねぇ(^^) 

瀬川おんぷちゃんは、どれみちゃん達3人のおジャ魔女のライバルとして登場し、あまりにも強烈な個性と存在感で3人を圧倒しました。そんなおんぷちゃんの芸能界のライバルとして登場したのが森野かれんちゃんです。かれんちゃんは物語の展開上、おんぷちゃんの『引き立て役』であり、パパに会うという目的の『障害』に過ぎません。しかし、普通の女の子におんぷちゃんの『障害』など務まるはずがないのです! 少なくとも主役級の魅力を秘めてなければ……。

今回は二次創作を抜きにして原点に立ち返り、かれんちゃんがどんな女の子なのか、その魅力を再確認しようと思います。


◆かれんちゃんはおんぷちゃんの『救い』◆

無印時代のおんぷちゃんは常に否定的に描かれました。同世代の女の子達の眼差しは嫉妬や批判や無関心…。まるでチャイドルであることが『悪』であるかのようです。ですが、夢を叶えるために努力することが間違っているでしょうか? これまでの人生や個性を全面否定されるのですから、おんぷちゃんが反発するのも当然です。「自分を分かってくれない友達を作るくらいなら、独りの方がまし」と思っても不思議はありません。おんぷちゃんは心を閉ざし、それが更なる誤解を招くという悪循環が続きました。そんな時現れたのが森野かれんちゃんです。

かれんちゃんは美空小の女子生徒達とは明らかに違います。両親を除けば物語でただ一人、おんぷちゃんの全てを肯定するのです。友達なんか要らないおんぷちゃんでしたが、自分を分かってくれる友達なら話は別です。こうしておんぷちゃんはかれんちゃんとの距離を急速に縮めていきます。驚くべき事に、大好きなパパと会うよりも、かれんちゃんとのオーディション対決を優先してしまうのです。

1ヶ月前のエピソード、無印第45話『サンタさんを救え!』で、どれみちゃん達にサンタさんのプレゼント配りを手伝って欲しいと頼まれますが、おんぷちゃんは「お仕事だから」と爽やかな笑顔で断ります。しかし本当の理由は家族揃ってのささやかなクリスマスパーティがあったためです。特にパパと会うのは2ヶ月ぶり。困ったサンタさんを助けるより、パパと過ごす時間の方がはるかに大切だったのです。

にもかかわらず、『しあわせ橋』オーディションでおんぷちゃんは、かれんちゃんとの勝負を優先します。大好きなパパに会えない事は泣きたくなるほど辛いのに、かれんちゃんへの友情は、それをはるかに上回っていたのです。それは、おんぷちゃんがどれだけ孤独に苦しみ悩んでいたかの現れでした。おんぷちゃんの心の隙間を埋めてくれる唯一の存在…。初めて出会った本当の友達…(実際、かれんちゃんはどれみちゃん達よりも先におんぷちゃんの友達になりました)。かれんちゃんは正に、おんぷちゃんにとっての『救い』なのです。

おんぷちゃんはかれんちゃんの『憧れ』◆

嫉妬心とは相手が自分と同等かそれ以下と考えた時に生まれる感情です。オーディションに参加する大半の女の子(&ステージママ)達は、玉木孃のようにおんぷちゃんの成功を妬ましく思っていることでしょう。しかし、かれんちゃんの言葉は、おんぷちゃんへの尊敬に溢れています。

「私、森野かれん。おんぷちゃんに上手だって言われて嬉しかった。」

「おんぷちゃんが言っていたみたいに『絶対受かるぞ』って思ってがんばったら受かったの。ありがとう。」

「私が、あなたと決勝だなんて夢みたい。私がんばる。」

おんぷちゃんは国民的チャイドルとして成功していますから、初対面のかれんちゃんが「おんぷちゃん」と馴れ馴れしく呼んだとしても不思議はありません。しかしチャイドルと子役では進むべき道が違いすぎます。上がり症の克服は演技とは関係ありませんが、チャイドル相手に子役のアドバイスは普通求めないでしょう。多くの人達がおんぷちゃんを『チャイドル』という肩書きでしか見ない中、かれんちゃんはおんぷちゃんを『子役』…いや、『女優』として見つめていたのです。

すると一つ疑問が湧きます。かれんちゃんは、おんぷちゃんの演技力を何処で知ったのでしょう? TVドラマや映画でしょうか? いや、この時点でおんぷちゃん出演のドラマと言えば『ガザマドン2』か『バトルレンジャー』くらいですから、女の子は普通観ません。一番可能性があるのはオーディション会場です。おんぷちゃんは幼稚園児の頃からオーディションを受けていましたが、かれんちゃんも『しあわせ橋』の前から何度もオーディションを受けていました。狹い業界ですし、年も背格好も似ていれば受けるオーディションも似通ってきます。かれんちゃんが、おんぷちゃんを無名時代から知っていて、おんぷちゃんのすごさを間近で見続けていたとしても不思議は無いのです。

◆おんぷちゃんよりも孤独なかれんちゃん◆

おんぷちゃんは孤独な少女です。美空小にも本当の友達はいません。それでもおんぷちゃんはヘッチャラです。ママはいつも側にいますし、パパも応援してくれます。両親が理解してくれるから、おんぷちゃんは独りでもヘッチャラなのです。

ですが、かれんちゃんのお父さんは3年前に他界。お母さんや他の家族も一切登場しません。大事なオーディションにもかかわらず、かれんちゃんを支える付き添いもいません。当然学校にも理解者はいないでしょう。唯一の理解者と言えば同じオーディションを受ける女の子達ですが、自分のことで精一杯ですから、構ってる余裕などありません。かれんちゃんはおんぷちゃん以上に孤独だったのです。

おんぷちゃんが背中を向けているのも関わらず、積極的に話しかけたのは、かれんちゃんには悩みをうち明けられる友達が誰もいなかったから…。逆におんぷちゃんがかれんちゃんに興味を抱いたのは、オーディションを受ける子達の中でただ1人、人の演技を見るだけの余裕があったから…。二人は出会うべくして出会ったのです。

◆おんぷちゃん以上にお父さん好きなかれんちゃん◆

おんぷちゃんはパパが大好きです。しかしママも大好きです。パパもママも大好きとなれば、おんぷちゃんをファザコンと呼ぶには問題があるかもしれません。ただ、ママとはいつも一緒にいますが、パパとはほとんど会うことが出来ないため、自然とパパへの想いが募ってしまいます。

一方、かれんちゃんのお父さんはすでに他界しています。それから3年経ちますが、お父さんを忘れるどころか想いは募るばかり。そして充たされぬ想いは、かれんちゃんに思い切った行動を取らせます。虚栄心でもなければ夢でもなく、ただ、お父さんに喜んでもらいたいという想いだけで、かれんちゃんはオーディションに参加するのです。しおりちゃん、矢田くん、長谷部くんと、片親を亡くした子供達は『どれみ』に何人も登場しますが、かれんちゃんほど想いの深い子はいないでしょう。そんなかれんちゃんは間違いなくファザコンです。

◆それは『終わり』ではなく『始まり』◆

『しあわせ橋』の茜役オーディションを見事合格したかれんちゃんは、スターへの道を歩み始めまたのでした。めでたし、めでたし。…って、本当にそうなのでしょうか? 様々な情報が私に訴えるのです。『しあわせ橋』オーディションは『終わり』ではなく、かれんちゃんの物語の『始まり』なのだと。

●多くの子役タレントは、自らのチャイドルへの憧れや、ステージママの野望によって芸能界を目指します。しかし、かれんちゃんは自分の意志で子役になりましたが、目的は死んだお父さんに喜んでもらうためでした。そしてその願いは叶ってしまいます。つまり『しあわせ橋』の公演を終えた後、目標を失ったかれんちゃんは、芸能人として早くも行き詰まってしまうのです。

●『どれみ』はシリーズを重ねるごとに魔法を否定的に描いていきます。禁断魔法どころか、普通の魔法すら否定するのです。かれんちゃんの上がり症を禁断魔法で治す事の是非を問われれば、間違いなく非でしょう。おんぷちゃんの『おせっかい』で、かれんちゃんの願いは確かに叶いました。ですが、それで本当に良かったの? …という疑問には、答えどころか問いかけすらされていないのです。

●水晶玉を砕くほどの大規模魔法で6年生になったハナちゃんは、1年ほどで元の赤ちゃんに戻りました。魔法はいずれ解けてしまうものなのです。魔法玉を全て使い切ってしまうほどの禁断魔法でも例外ではありません。それはつまり、かれんちゃんの上がり症がいずれ再発する事を意味します。魔法が解け、上がり症が再発した途端、かれんちゃんはどん底へと突き落とされます。それどころか『しあわせ橋』での成功体験が、かれんちゃんに更なる苦しみを与える事でしょう。もしかすると、芸能界どころか社会生活すら送れないほどのダメージを受けるかもしれません。

●もし、かれんちゃんが禁断魔法の副作用で、再起不能と思われるほどのダメージを受けていたとすれば、誰よりもショックを受けるのはおんぷちゃんでしょう。全て自分のせいだと後悔の涙を流すかもしれません。そしてかれんちゃんを救うための、おんぷちゃんの孤独な闘いが始まるのです。どれみちゃん達3人なら相談し、力を合わせて問題を解決するでしょう。しかし、おんぷちゃんは独りで悩み、独りで答を探し、独りで解決する女の子です。『#』時代にどれみちゃん達の知らない、おんぷちゃんのナイショのドラマがあっても不思議はないのです。

●そして3年後、かれんちゃんは奇跡の…そして衝撃の復活を遂げます。それまでの空白期間に何があったかは解りませんが、一つだけはっきりしていることは、おんぷちゃんとかれんちゃんが今なお友達であることです。その絆は、どれみちゃん達とよりもはるかに深い結びつきなのかもしれません。

◆   ◆   ◆

ふろおかは『どれみファン』としては完全に後発で、本格的に観始めたのは、ドッカ〜ン!第9話『はづきのキラキラ星』(2002.03.31放送)からでした。1日でも早く本編に追いつこうと、4月からビデオで『無印』を観始め、1ヶ月で視聴終了。5月には『#』を約1週間で観終え、『も〜っと!』もレンタル屋に置いてあるものは全部観ました。

そんな中で、ふろおかは上がり症の健気な女の子と出会ったわけですが、幸運だったのは、ドッカ〜ン!第24話『愛よ正義よ!私たちマジョレンジャー!』(2002.07.14放送)を観る前にかれんちゃんを知ったことです。初めて観てから3ヶ月…。かれんちゃんの強烈な印象を残したまま『マジョレンジャー』を観たおかげで、あのオチにはマジでひっくり返りました(^^;

『どれみ』を第1話からリアルタイムで観続けている熱狂的ファンの誰よりも、かれんちゃんの存在が心に響いてしまったのは、ふろおかにそのような視聴遍歴があったためだと思われます。むしろ運命的な出会いと言うべきかもしれません。実際、かれんちゃんと出会う前と出会った後では当サイトの方向性は大幅に変わってますし。

かれんちゃんも今年で15歳。演技力には更に磨きがかけられ、おんぷちゃんとの友情もこれまで以上に深まっているでしょう。腐りきった芸能界でピュアな心を維持し続けるのは大変でしょうけど、これからも闘い続けて欲しいと切に願います。(2005.04.23)

■東映アニメBBプレミアムおジャ魔女どれみ 第49話 パパに会える!夢を乗せた寝台特急
■東映アニメBBプレミアムおジャ魔女どれみドッカ〜ン! 第24話 愛よ正義よ!私たちマジョレンジャー!

 

 
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